2015年4月5日日曜日

ボタンホールに花鳥風月

ホワイトデーには映画「イミテーション・ゲーム」を観て
ディナーの予定だったんですが、上様が体調を崩してダウン。
その後は義母の入院手術で仙台行きなどあったんですが
昨日久々に大都会に行ってきました。

もうすっかり春。
上様のおめかしも春物なんですが、何かが足りない。
月末には誕生日も来るし、よしおされグッズを見繕いましょう、
とばかりに新宿に行きましたらさ。


お値段60万弱、SOLD OUTだそうです。

気を取り直して紳士小物コーナーへ、足りない一点を求めてさまよいます。
目に付いたのはボタンホールに飾るピン。



最初に目に付いた品をもっとよく見せてもらおうと店員さんに声をかけたら、
奥からもっといいもの(しかも値段もお手ごろ)がいろいろ出てきました。

右は「帰省日記 余市・小樽編」で紹介したペンダントと同じく
ヴェネツィア産のミルフィオーリでした。
この値段ならもう一つ買える!とばかりに、
左は自分の趣味に走って七宝焼のカワセミです。

買ったその場でさっそく付けるとこんな感じです。
「可愛い」は大人の男性にも似合うんです。


そして花曇りの中お散歩です。
ザ・迎賓館。


そして名前を知らない花。
私が花の名前を知らないと言うと上様は驚きます。
植物図鑑じゃありませんよ。


ぶらぶらしながらディナータイム、の前に寄り道が長すぎ私がガス欠に。
もう歩けないしタクシーも拾えないしで、予定していたお店ではなく
最寄りのお店に入ったら当たりでした。
フェンネルを焼き込んだパンがいい香り。ワインも美味しかったです。

さて帰宅、カワセミピンは別のジャケットに留まっています。


若い男の子が(女の子も)お洒落に血道をあげるのってかっこいいと感じないんですが
大人になってからのこういう遊びって素敵だと思うんですよ。
もちろん中身が伴ってこそですけどね。

2015年3月30日月曜日

帰路

予後が順調なようなので帰って来ました。
お見舞いの後一路東北自動車道へ。
行きは偶然の遭遇でしたが今回はわくわくしながら探します、
謎キャラ&謎グッズを。

那須高原SAはインコ支配でした。




Twitterで、干していた布団が風に煽られて電車の線路を塞ぐに至った、
というニュースについて
「世の中には二種類の人間がいる。この記事を見て『言ってしまう』人と
『言わずに我慢する』人だ」
というコメントを見たとき、一体何を言ってしまうのか我慢するのかが
全くわかりませんでした。
「ふとんがふっとんだ」
だったんですね。

しかし今回は我慢せずに言う!
インコ帝国!!



すっきりしたところで謎ガチャガチャ紹介。


何を表現したいのか考えたら負けです。
続いてこれです。


ここで私の自制心は崩れました。
100円玉二枚を投入してしまいました。
戦利品はこれです。今もこっちを見上げてます。


そして下り線で「さのまる」君に遭遇した佐野SA上り線では。




ひっそりこっそり全国デビューを狙っているのか、
それともご当地レアキャラとして生きるのか、
今後の展開が期待されます。

それから…もはやここまで来たら驚きません。なんでも作ってください。




アナザーワールドを垣間見た高速道路の旅でした。

帰って来たらちょうど桜が見頃でした。
義母が退院する頃、仙台でも見頃でしょうか。

2015年3月28日土曜日

杜の都でお買い物

義母の人工股関節手術は、昨日無事終わりました。
大腿骨の上部にチタン製の人工骨を差し込み、
関節のお椀の部分はβ線照射ポリエチレン製。
手術室から出るとき意識があって、移動ベッドの上で
悠々と手を振っていました。
術後24時間も経つ前に、立って歩かされたそうです。歩けたそうです。
これからリハビリの嵐だそうです。

一安心したところで町歩き。
仙台に来ると何故かいろいろと身に付けるものを買ってしまいます。
「これは!」という品の遭遇率が高いというか。
趣味が合うんでしょうか?この点に関してだけは。

春物の帽子。
つばの部分に芯が入っていないので、折りたたんで持ち運べるそうです。
なんとなく仙台には帽子屋さんが多いような気がします。


Made in Germanyじゃないのにドイツ語プリントのシャツ。
forestよりもforetよりもbosqueよりもлесよりも、
"Wald"に最も「森」らしさを感じるのは贔屓目ですか。


背中にもプリントが入ってるのがGood。

続いて、袖にもプリントが入ってる花畑シャツ。



さらにリスシャツ!これも背面プリント入りです。ユニクロですが。



それからインコや文鳥、うさぎなどのピアスに遭遇。
いやー残念だなあ私ピアスできないんですよね、とスルーしようとしたら
イヤリングもあったなんて…敗れました。
黄緑と紫の子達もいましたが、手描きらしい顔の可愛さでこちらのオレンジに。


そういや「シャーロック・ホームズの香り」に出会ったのも仙台でした。
(東京でも売ってましたけど)
杜の都には私の財布を軽くする妖精がいるのかもしれません。

2015年3月24日火曜日

佐野SA

普段、外に出ない日常を過ごしていますが、ふと足元を見ればおおいぬのふぐり。



今日から仙台です。車で東北自動車道を北上し、
初めて立ち寄る佐野サービスエリアでお昼にしたんですが。

車を降りると嗅ぎ慣れたけもの臭。




なぜ高速道路のSAにうさぎが。
あ、早く目的地に着くことにこだわらずに、休憩しようよってメッセージなんでしょうか。

お昼は名物の佐野ラーメンにしました。なんかゆるキャラがおすすめしてます。


可愛いもの好きな義妹が喜ぶだろうか、いや微妙か…
考えた末こんなお土産を買いました。




カステラ自体は文明堂だからおいしいはず!

さて買い物を終えて振り返ると、ガチャガチャ販売機が十数台は並んでいたでしょうか。
子供の頃にちょっと買ったことはありますが、噂ではいい大人が大金をつぎ込むとか。
ネトゲのインゲームアイテムやカードのガチャにお金かける人の気が知れないなあ、
と思いつつ眺めてみたら。


これ何ですか?】 ← FF11の定型文表現。

誰が、どこのいい大人がこれ買うの?子供は買わないよね?
(サブカルチャーに全く関心のない義母も「子供は買わないね」と断言)

続いて隣には。



メンダコ、グソクムシ、リュウグウノツカイ、チョウチンアンコウ、ブロッブフィッシュ、リュウグウサクラヒトデ。

先生、ヒトデはおやつに入りますか?

混乱するさらに隣には。


リスのしっぽまでちゃんと宇宙服に格納されている謎のこだわり。

先ほど「ガチャにお金かける人の気が知れない」と書きましたが、それは
いくらお金かけても、欲しいものが出るという保証がないからです。
300円×5種は1500円では手に入らないからです。
でも、もし1500円出せばリスだけ売ってくれるよって言われたら、
危なかったかもしれません…。

気を取り直して一路北へ。
国見SAで休憩です。今度は積極的に探しに行きました。



どなたかご存知ではないでしょうか。
こういう商品って、誰がどんな顔して企画して、作って、営業して売るんでしょうか?

「何故動物がティーカップに入っているんだね」
「寿司と同じです、こうすることで動物マニアと食玩マニアの両方をターゲットにできます」
「わかりやすい『ウサギ』ではなく『ネザーランドドワーフ』と表記するのは?」
「『ウサギ』ではウサギマニアの心を掴めません!」
「リスのしっぽを宇宙服に反映するなら、ウサギの耳も…」
「ヘルメット部分の造形はコスト面から断念しました、せっかくの顔が隠れてしまいますし…」

とかなんとかやってるんでしょうか。

写真撮るだけならタダで置き場所にも困らない。
満足しつつ仙台に着きました。
ああFF14のリスに会いたいよう。


2015年2月27日金曜日

本を買う日常

今日は注文していた本と、気になっていた本を買ってきました。


「ひよこの食堂」
ひよこ達が鶏肉や卵を使った料理を作って食べたり、
自らが美味しく調理されて悦に入っていたりする、一応料理レシピ本です。

「タイタス・アローン」&「タイタス・アウェイクス」
作者マーヴィン・ピークが亡くなったことで完結を見なかった
「タイタス・グローン」「ゴーメンガースト」の続きを
奥様が補完して書き上げたものです。
読む前に、二十数年前に読んだ前二巻を読み直さないとなあ。
とりあえず積んでおきます。

会計してお店を出ようとしたらゲートでアラーム音。
確かめてもらったら、全く別のコミック本の商品管理タグが
「タイタス・アローン」に挟まっていました。
コミックを万引きした人が、適当に隠したんでしょうかね。

一方で、あのアラーム音は「『ひよこの食堂』と『ゴーメンガースト』を
一緒くたに買うんじゃない!という本たちの叫びだったりして、
なんて妄想もわいてみたり。

帰りの電車に乗ろうとしたら、視覚障害のある人に出会いました。
声をかけて、昔何かで読んだように
自分が相手の手を取るのではなく、相手に自分の腕を握ってもらったり
杖が触れているものが何であるかを説明したりしつつ
優先席に誘導し、下車まで世間話をして帰って来ました。

長いこと、旦那と、実家の母との電話くらいしか
肉声で人と会話しない生活が続いてますが
ちゃんと知らない人と話できる、コミュ障じゃないな自分、
と自己満足に浸っております。


そして帰宅して「ひよこの食堂」の中身を確認。
挟まっていたアンケートハガキ。

この本を買った理由はなんですか?
4.ひよこが好き
6.シュールだから

…わかってるじゃないですか。
読みきったらハガキ出しますね。

2015年2月7日土曜日

ラボ飯

 お取り寄せを頼んでいた、噂の「ダンジョン飯」。入荷の連絡を受けて早速買って読んでみました。

 面白いです。
 モンスターを調理して食べるという発想は別に驚くことでもないのですが(え、普通驚く?だってFF11の前衛の食事の定番だった「ミスラ風山の幸串焼き」だってコカトリスの肉ですよ)キャラクターが実に愛らしいです。モンスターの生態の設定も凝ってますし、マンドレイク(マンドラゴラ)の獲り方のような定番ネタもしっかり入ってて実に満足です。

 で、読んでてふと思い出しました。生物学科における、食にまつわるあれやこれやの思い出。

***

《組織学実習》

「ところで皆さん、あれは食べてみましたか?」

 組織学の先生が転勤される年度末。半年間みっちり指導を受けた、理学部生物学科動物学専攻の二年生15人が催した送別の席で、先生はいきなりこうおっしゃいました。

 組織学実習とは。ラットを丸ごと全部使い、皮膚、骨、筋肉、消化器系に呼吸器系、神経系に生殖器系と、全ての臓器の組織切片を大量に作りまくっては、ことごとく観察しスケッチすることで、さまざまな動物細胞、組織や器官の構造を理解するというボリュームのある実習でした。一匹に一つしかない貴重な臓器は無駄なく使われますが、骨格筋などは一部あれば十分なので、ほとんどは廃棄されます。

「僕らが学生の時は食べてみましたよ。焼いて、醤油つけてね」

 半年間ラットの内臓と向き合い、その隣で、その匂いが立ち込める中で平気で夜食を食べられる程度に鍛えられた学生達でしたが、さすがに絶句しました。この時まだ、彼らは若かった。

《発生学実習》

しかして次期、発生学実習が始まります。先生が仕入れてきた地鶏の有精卵を冷蔵保存し、実験に使う日から逆算して孵卵器に入れ、当番で転卵などの管理をし、当日、指定の日数の卵を取り出し、胚を観察していくのですが…
(ちなみに「Apoptosis」に出てくるのもこのニワトリの胚です)

「卵は余裕みて多めに用意してあるけどね、あくまで予備だからね、茹でて食べたりしちゃ駄目だからね」

 そう言われてしまったら、食べてみたくなるのが人の情。コクがあって美味しかったです。

 それから魚類の発生。サケマス孵化場から分けてもらった、新鮮な生の筋子。筋子をイクラに調理する時、真水で洗っては硬くなってしまうので塩水で洗いますよね。そうすることで、卵はまだメスの胎内にいると騙されているのです。真水に触れた、産卵され即受精された、となったら硬化して孵化まで中身を守るようにできているのです。

 さて塩水で洗われ精子をかけられた生イクラたち。そーっと真水に移し、酸素を供給すべく、流しっぱなしの環境を整えて、本日は終了。まだまだあります生筋子。

「じゃ今度は次のsolution整えて。醤油3:日本酒2ね」
「はーい」
 各研究室にもお裾分け。毎年定例でした。

《臨海実習:分類学》

そして忘れられない、陸の孤島、北海道A町実験施設に19日間缶詰になり、採集と実験と討論とレポート書きと飲み会に明け暮れた臨海実習。まずは採ります。採りまくります。

 ご存知でしょうか?動物界(animal kingdom)に属する動物門のうち、陸上にも生息するものは一部にすぎないことを。最も単純な多細胞動物である海綿動物。クラゲやサンゴを含む刺胞動物。ウニやヒトデを含む棘皮動物などなど、海中にしか生息しない動物たちの世界を。動物の系統樹の大部分は、海の中に沈んでいるのです。

 実習船に乗り込み、初めて目の当たりにする海産無脊椎動物の数々。採って持ち帰ったらとにかくスケッチします。ものによっては解剖もします。…その後ですか?

 そう、ある晩の食事の席に、昼間皆が驚嘆した30センチを超えるヒトデが、ほかほかと湯気を上げてお皿に載って出てきたのです。他の海の幸と一緒に。

「蒸してみた」
「色が変わったね」
「ちょ、これ食べるんじゃないよね?」
「ウニがいけるんだからヒトデだっていける!」
「待って、毒はないけど臭みがあるってこの本に書いてある!」
「本に載ってるってことは、食べた人いるんだ」
「さあせっかくだから(れく)さんも!こんな機会二度とないから!」
「やだっ人間やめたくないっ!」

 結局私は食べませんでしたけど…今になって、ほんの少しだけ、惜しかった気がしないでもないです。

《臨海実習:生理学》

スケッチだけではありません。新鮮な海の生物で実験だってします。詳細は省きますが、微弱な電流を流したり、光や音の刺激を順々に強めたり弱めたりと言った、微妙な刺激に対する反応を観察するためですから、半端な活きの良さでは足りません。その日の早朝に、技官の皆さんが潜って採ってきてくれたぴちぴちのホタテやカニやウニ。

「余裕を持って採ってきてあるから、失敗しても大丈夫だよ。もちろん、一発で成功したら、残りは好きにしていいからね」

 これで実験スキル上がらない訳がないでしょう?頑張ってほとんど一発で終わらせて、舌鼓を打ちましたっけねえ。

 詳細は省くと書きましたが、ホタテを使った、刺激の強さの変化に対する反応を見る実験風景は実にシュールでした。「動物のお医者さん」で、

昼なお暗い塔の中 歩き続ける黒装束の集団
その口から漏れる怪しげな呪文
そう、ここで行われているのは黒ミサ――

 こんな感じでサイレージの作業を描写していましたが、我々がやっていたことはさしずめ新興宗教ホタテ教の儀式に見えたでしょう。

 ホタテには明暗を図る程度の眼点があり、急に周囲が暗くなると外敵がやってきたと判断し、貝柱を収縮させてジャンプして逃げようとします。このとき、具体的にどれだけ光度が下がったら「暗くなった」と認識するのか、その閾値を測るべく、夜の帳が落ちるのを待って実験開始です。

 陸の孤島の実験施設の暗い部屋、コンクリート打ちっ放しの床にチョークで記された距離と数値。
 二つの光源と、光度計。白い衣を纏った複数の人影が見守るのは、中央の丸水槽の中に鎮座まします御神体。

「ホタテ様、安定してます」
「光源2号、消すよ」
「3、2、1…」かち。
「光度記録OK、⚪︎ルクスから✖️ルクスです」
「…。」
「動いた?」
「動いたよ、かすかに」
「かすかにじゃ駄目だ、もう一回」
「ホタテ様がお疲れのようです、新しいのに換えましょう」
「それじゃあ最初からデータ取り直しだよ」
「いくよ」かちり。ばっしゃーん。
「うわっ!」
 活きの良すぎるホタテ様が撥ねた海水を浴びて、過熱した光源が逝っちゃったり。

 とこのように、ホタテ様のご神託を伺っては記録を繰り返しておりました。ああ怪しい。

《遺伝学教室》

四年生になって私が決めた専門はショウジョウバエの遺伝学でした。飼育室はもちろん、実験室も、居室も、逃げ出したハエが飛び交っています。食料である酵母のありかの指標として、アルコールに反応する彼らは、もちろん酒杯と見れば飛び込んできます。それを平然と見つめ、ハエだけ掬って捨て、残りを飲み干せる神経が養われます。

 ハエの飼料は毎週当番制で作ります。主な材料は酵母菌に糖、コーングリッツ、寒天、人間の食品にも使える防腐剤。なんの問題もありません。いつもハエの飼料を煮込むその鍋で、飲み会の料理も誂えます。ハエ部屋の飲み会にご相伴する他の部屋の人も承知です。

 ハエと同じ酒を酌み交わし、同じ鍋の飯をつついたハエ部屋の住人たち。巨大な冷蔵庫のような低温実験施設にはビールも冷えていましたし、ジョギング帰りの教授も冷えていました。隣の研究室では大量のカニの殻を扱っていました。もうなんだってありでした。

 就職してからも、実験や作業と食は切っても切れない関係にありました。しかし今は掟が変わってしまい、職場で飲み会やお祭りはできない風潮だそうです。残念なことだなあ。五感を全て使ってこそ、いい研究ができるというものだと思うんですが。

2015年1月27日火曜日

三角関係

 成田美名子氏の能楽師漫画「花よりも花の如く」の13巻を読んでいたら、こんな言葉がありました。

「ドラマの参考にしたいので、いい三角関係知りませんか?」

 能楽師なのでいろいろと能の演目が紹介されるんですが、続いて「アンナ・カレーニナ」「ブラームスはお好き」「こころ」「この三つのもの」「突然炎のごとく」「ライアンの娘」等々が挙げられてました。自分も今そういうものを書いているので(二次創作ですが)参考にしようかな。「こころ」は読んだものの、あまり好きになれなかったのですよね。

 ああ、大好きで印象に残っている、壮絶な三角関係と言ったら「この世の彼方の海」のサクシフ・ダンとグラティシャとカロラーク皇子がありました。このブログでも紹介しております。

→エントリ「愛の言葉十撰」
http://katyofugetsu.blogspot.jp/2014/09/blog-post_23.html

 しかし一般的な三角関係ものが何故好ましく感じられなかったのか。そんなの、頂点に立つ一人がさっさとはっきりしないのが悪いんじゃないの!といつものごとくばっさりと切り捨てていた故であります(汗)。一人の女を巡って二人の男が相争う、という構図にも、いい加減にせいと言いたくなってしまう。若かった、青かったなあ自分。

 こんなことがありました。働いていた頃、フィールドワークの最中に、スジグロシロチョウ(?)の雌の前で、二匹の雄が体当たりしあっているのを目の当たりにしました。あの軽い蝶の体と翅が、ぱしぱしと音を立てるほどの激しいぶつかりあいでした。我関せず、という様子の雌。戦いながらも、なんとかその視界に入ろうとする雄たち。あーあ、雄は大変ですねえ。などと思いながら調査を終えて同僚と合流し、帰りの車中でその話をしたところ。

 年上で、年齢のせいばかりでなく私より遥かにしっかりしていて、同性の目から見ても素敵な女性で、恋愛経験も豊富であろう(後にそうでもないことがわかったのですが)先輩二人が、ため息をついて
「素敵ー」
「浪漫だわー」
 などと悶えたのには驚きました。

「ええ?何言ってるんですかお二人とも。人間だったら、そんなの浪漫でも何でもなく、勝手な男の世界にすぎなくありません?女の意思を無視してますよ」
 きょとんとする二人。

「Aさんはそれでもいいかも知れませんよ、逞しいタイプがお好きですから。でもBさんは美少年がお好きなんでしょう?どうするんですか、美少年を打ち負かしたムキムキのお兄さんが『これでおまえは俺のものだー』とか言って迫ってきたら!」
 車内爆笑。運転していた唯一の男性は賢明にも何も言いませんでした。

***

 今書いてる二次創作というのがですね。原典では、幼なじみの清らかな娘さんに愛されながら、再会した元彼女の魅力に抗えず溺れてしまう男の話なんですよ。ええ、初読時にはただもう不潔としか思われませんでした。でも今の自分ならわからなくもないかなー、よしいっそ性別逆転して、流されるヒロインの立場で書いてみよう。

 しかし甘かった。この構図は、「清らかな娘さん」vs「妖艶なお姉様」だから成り立つものだったんですね。逆転して「世間知らずの坊々」vs「強い大人の男」にしちゃうと、もう全然勝負になりゃしない。もちろん坊々も成長して立派な男性に育ってはいくんですけどねー。ヒロインに自分を投影しちゃうと、どう頑張っても元彼の方に流されるのは確定的に明らか。気を抜くと当て馬に成り下がってしまう坊々を、なんとか救済しなくては。

 という訳で、原典を読み込む一方で、このシチュエーションの参考になりそうな三角関係ものを探しております。何かいいものないでしょうかね〜。