2019年6月27日木曜日

公爵の書斎

一昨日、昨日は旧市街の外壁を攻略しました。
本日はいよいよ本丸、旧公爵宮殿、現マルケ美術館です。

ウルビーノの歴史については適宜調べていただくとしまして。
こちらの宮殿を建設したのはルネサンス期のウルビーノ公爵
フェデリコ・ダ・モンテフェルトロ。
学問と芸術をこよなく愛し、愛妻家でもあったとか。
(夫人はスフォルツァ家のバッティスタ)
そのお城にお邪魔します。

 
平和と繁栄を祈願する中庭。

モンテフェルトロ家の紋章。
鷹と「FE」の文字も随所に出て来ます。

この辺りの部屋は公爵一家の居住区。
廊下がなく、部屋部屋が直接連なっています。

公爵のアルコーヴ。ベッドじゃないです。

夫人の部屋のステンドグラス。


客間エリアの、イギリス国王の間。
ウルビーノ出身の教皇クレメンス11世の時代に、ジェームズ3世が滞在したそうです。


凝った様式の装飾が施された「天使の間」。

こちらはThrone Room、「王の間」です。
脳内で「Awakening」が流れたあなたはFF11脳。

ん?

書物を持つ翼ある獅子、聖マルコでしょうか。
ヴェネツィアでまたお会いしましょう。

さてここからがハイライトです。

公爵フェデリコと世継ぎの息子グイドバルド。
学問と芸術を愛した彼らのお気に入りであっただろう小さな部屋。

天井は高いものの、宮殿全体からしたらひどくこぢんまりとした部屋の上段には
学者や聖職者などの肖像画がひしめきます
(一部ナポレオン3世に持って行かれたままです)。
未来の家長が、彼らの徳に倣うようにという願いがこめられているとのこと。

下段に描かれているのはさまざまな書物に、

観測器具に、
楽器の数々。


槍を下ろした普段着姿で、公爵はここで余暇を過ごし、学習や思索に耽った。

楽器類が最も頻繁に描かれていることは、音楽に重きが置かれていたことを示している。そこにはピタゴラスやプラトン学派の伝統が感じられる。

ここに見られる建築と絵画の完璧な結合は、数学と絵画の謎めいた交わりとして捉えられる。A. Longhi

この宮殿で遠近法や建築学が論じられ、ヨーロッパで最も洗練された宮廷として後世に影響を与えたのです。

リスもいます。

このリス、マスコット的存在としてTシャツの柄にもなっているんですが
そのまま採用すればいいのに、漫画風の絵にされちゃってて残念でした。

メインの展示室とは別の企画展の途中に、小さな祈祷室のような場所があり

さらに表通りに面したバルコニーに出られました。

そこからの眺め。ここで旦那に待機してもらって

撮ってもらった写真。
気分は公爵夫人(笑)

ウルビーノ滞在、まだまだ続きます。

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