2019年4月16日火曜日

Universität

4月14日(Sonntäg)
ビーレフェルト大学合唱団による『マタイ受難曲』を聴きに行ってきました。
こちらに着いてすぐにポスターを目にして、是非とも行こう!と思い立ち
チケットも自力で購入しました(やりとりは英語ですけど)

1969年に創設された大学の中。

巨大なガラス張りの中央ホールの南北に、それぞれの学部棟が生えてる構造です。

ホールには食堂や各種売店などの設備。
本屋さんは数年前に廃業してしまったそうです。惜しい。

Truppe ins Nichts、無への階段。

壁の向こうは改装中だそうですが…?
礼拝に使ったりするならこのままにしておいた方が含みがありそうな。

理学部生物学科(Faculty of Science)ではなく、「生物学部」なんですね。

さまざまな学部の、

いろんな人が集い、

それぞれの主義主張が渦を巻く。

この混沌、これぞ総合大学、University, Universitätじゃないですか。
新たな星を生み出すガス星雲のパワー。

生物学と合唱を思う存分やれる場所への切符を手にして心踊らせていた18の自分、
あの頃の北海道大学教養部をありありと思い出します。
これだよこれ!

* * *

それではホールに向かいましょうか。
駅のホームの床にいきなり化石。

Rudolf-Oetker-Halleに着きました。
周囲には市民公園や体育館。

大学合唱団だけではなく、教会合唱団や合唱学校の子供達とのジョイントです。
オーケストラはハノーファー宮廷楽団。

素晴らしかったです。
自分もあっち側に居たかった。いや、かつては居たんですよね確かに。
こんな規模の演奏会を主催できるほどではなかったけど。

1枚目の写真の上の方に団員がちらりと写ってますが
ステージ衣装は男声は黒一色、女声は黒にこの緋色のストールが映えてました。

ソリストでは、キリスト役のSönke Tams Freier氏の声が特にびんびんと刺さりました。
前から3列目、1〜2列目はほぼ空席だったので事実上最前列、
男声ソリスト達の目の前だったせいばかりではないです。

指揮者のドロテア・シェンク氏がえらい知的美人で
タクトの振りがまた素晴らしく美しいのです。
最後の音を止めた後、30秒近く(体感)微動だにしませんでした。
ホールの空気をがっちりと掴んだまま。

* * *

コンサートの幕間にロビーで飲み物を嗜む文化は、札幌コンサートホールKitaraができて初めて知りました。
本場のホールのバーカウンターはほぼ本格的なバーでした。
アルコール・ノンアルコール合わせて20種類を超える飲み物に、
その場でフルーツを絞ってカクテルを作ったり
カナッペなどの軽食の用意もありました。

消火器などが写り込んだ雰囲気のない(しかも飲みかけ)写真ですみません。
「悠然と寛ぎながら演奏会を楽しむ人々」を背景においてご覧くださいな。

* * *

この規模のコンサートは1〜2年に1回しかやっていないようで、
全くいい時に渡独したものです。
前回はブラームスの『ドイツ・レクイエム』、その前はオルフ『カルミナ・ブラーナ』と
脳汁全開な選曲に血が滾ります。いいなー。

近隣の都市でも、毎週のように素敵演奏会がある本場ヨーロッパ。
滞在中に目一杯満喫してきます。
できたらウィーンにも足を伸ばしたいなあ。

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