市内はほぼ見尽くし歩き尽くしました。
ここらで一つ、周辺の町に足を伸ばしてみたい。
そこで思い当たったのがサンマリノ共和国。
これならウルビーノから日帰りできる距離でしょう、
と思って調べてみたらとんでもなかった。
まず直通の交通機関がありません。
1.海に向かってペーザロに出る(バス、45分)
2.リミニに移動する(鉄道、23分)
3.サンマリノに向かう(バス、50分。イタリアからサンマリノに向かう手段はこれだけ)
と、これだけならまだいいんですが、各交通機関の接続が悪く40〜50分待ちで
片道4時間の旅程になるのでした。
さらに、リミニは治安が悪いので待ち時間の間はふらふら出歩かず
駅でおとなしくしているべし、との情報。
これはもうタクシーを呼んで楽を決め込むことにしました。
ばびゅっと片道1時間ですよ♪
サンマリノにもいたことがあるというタクシーの運転手、アンジェリーニさんが
道中の解説をしてくれます。
この辺りの丘が城塞だらけなのは、ゴート族との戦争の名残だとか。
身ぶり手ぶりを交え、スマホの写真も見せながらの熱演だったんですが
お願いだから前見て運転して! ちゃんとハンドル持ってー!
(山道とは言えそれなりに対向車来てました)
彼方にサンマリノが見えてきました!
すっとサンマリノに入国。
国境を越えたと言っても、車のナンバープレートがEUとは違うなあってくらいです。
パスポートもいりません。
旧市街の入り口、サンフランチェスコ門。
振り返って見下ろす下界。
タブナジアだ……
午後3時に迎えに来てもらう約束をして、サンマリノ攻略開始!
急斜面をジグザグに縫う坂道を登っていきます。
市庁舎です。共和国なので実質ここが国の中心ですね。
その前の広場には自由の女神像。
拷問博物館。まあ、古い都市ですし。
吸血鬼と獣人博物館。別に伝承があるわけではなさそうなのでスルーです。
第一の砦、ロッカグアルタ。
砦の内部はこんな素敵なお庭、正面左は礼拝堂です。
三つの砦の中では居住性が高いです。
見張り塔の内部。ここのてっぺんまで登るには、途中梯子のような狭い階段もあるので
スカートやサンダルは避けた方が良いでしょう。
この塔の最上階の窓から南の方向を望んだのが
こちら。第二の砦が控えてます。
その下の、細い銃眼からもこの通り。
さらに下の胸壁からも。これなら兵の動きも良く見えますね。
それでは第二の砦です。
羽のようなオブジェも見えます。
中は武器博物館になってます。
ヴェネツィアやロンドンと比べると、銃に比重が置かれています。
塔の上から砦内部を見下ろしたところ。第一の砦と比べると実用一色です。
左手の塔を外から見ると
これです。一寸先は崖です。
第一の砦を振り返ります。驚きの絶壁ぶり。
そして森の彼方に、第三の砦というか見張り塔。
ここから先は山の中です。
足元は整備されてますが、東を向けば柵も手すりもなく絶壁です。
(西はやや緩やかな林になってます)
着いてはみましたが、
この塔、四方のどこにも入り口がありません。
立ち入り禁止とかではなくて、全く入り口らしきものがないのです。
てっぺんにはいろいろ設備があるようなのですが……?
外壁から登るんでしょうか。
第二の砦を振り返ります。なんだか遠く感じますね……。
来た道を戻りながらお昼を食べたりお土産(後述)を買ったり。
茎葉がなく、花茎だけが伸び出ている花。
市街地の端まで歩くとロープウェイ乗り場があります。
サンマリノの下の街から旧市街に向かう場合の玄関口はここらしいです。
アイス食べたりぶらぶらしているうちにぼちぼち3時。
安定のイタリア時間で現れたアンジェリーニさんの快速運転でウルビーノへ。
さて、安価なサンマリノ土産の定番、ユーロ貨幣と切手。
さすが小さくても独立国です。
国旗デザインのミニリュック。
それを入れてもらった紙袋。
誰が作ったんでしょうね。
なお、アンジェリーニさん始めウルビーノの地元民に言わせると
サンマリノは観光客向けのコピーで、オリジナルはサン・レオなのだそうです。
ウンベルト・エーコが絶賛し、カリオストロ伯爵のゆかりの地であるばかりでなく
ウルビーノ公爵フェデリコ・ダ・モンテフェルトロの出身地でもあるとか。
次に来る機会があったら行ってみたいものです。
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