2019年9月27日金曜日

歌の眠る場所

いよいよ明日は帰国便。
昨日はフランクフルト入りして周辺を散歩。
今日は一人でボンまで戻ってみました。

旧西ドイツ首都だというのに、特急(ICE)が通っていないボン。
フランクフルトからSiegburgで乗り換えてボン市街に向かいます。

ボン中央駅からバスターミナルへ。

路線を確認し、念の為近くにいた人に「Schumannhaus?」と確認して乗り込んだんですが
最寄りバス停の名前に赤いバツ印がついている……
するとさっきの人がやってきて、
「Schumannhausに行くなら次で降りて、こっちに向かって」
と教えてくれました。
工事中か何かで最寄りは通過だったみたいです。
お礼を言って一区間歩きまして。

着きました、Schumannhaus。

彼が薔薇色とは言えない晩年を過ごした療養所は薔薇色をしていました。

クララ・シューマンのマルク紙幣と切手。

 ふたりの切手。

ロベルトの遺髪。

 クララがブラームスへの手紙に添えたらしい(?)月桂樹の葉。

ロベルト、クララ、ヨアヒム、ブラームスらの有名な肖像画や写真もいろいろありました。
クララの若い頃よりも、この年配の肖像画が一番美しいと思いました。
おみやげに絵葉書も何点か買ってきました。
この肖像画のがあったら欲しかったんですが残念。
クララ単独の絵葉書が一点もなく、棚欠けがいくつかあったので
売り切れていたのかも。

絵葉書の代金を払おうとしたら、この家を象った貯金箱に入れさせてくれました。
入館料は無料です。

病んだロベルトも眺めたであろう窓からの景色。
秋晴れの青い空が目に沁みます。

近所の聖マリア・マグダレーナ教会。

再びバスに乗って市街地に戻ってきまして、西へ西へと歩きます。
目指すはボン旧墓地。

 木立と年降りた墓石のかなた、木漏れ日に包まれて。

こんなに美しいお墓は初めて見ました。


街の騒音は木立に遮られ、小鳥の歌だけが聴こえます。
枝には巣箱もかけてありました。

信心がなくても、不滅の魂なんて信じていなくても。
ここに眠る人達が美と静けさの中で安らかであれ、という願い、祈りは確かに感じられました。

天気予報はずっと雨だったのが、この晴れ間に恵まれたのも奇跡でした。
素晴らしい時間をありがとう。


軽くお茶を飲んだ後、ベートーヴェンの生まれた家へ。

中は撮影禁止でした。
楽器や楽譜(弟子が清書したものに本人が加筆したもの)など、
合唱屋としては「ミサ・ソレムニス」の楽譜に見入りました。


 お土産も買って、早めに帰ろうとしたら
列車を乗り間違えてまたボン中央駅に戻ったり……
時刻表サイトの情報と駅の券売機の情報が食い違ってるんですよドイチェバーン;;
まあなんとか無事にフランクフルトに戻ってきました。

明日でドイツともお別れ。なんだかまだ信じられません。

2019年9月26日木曜日

フランクフルト・アム・マイン

あっという間の半年でした。
今日は4〜6月と9月を過ごした施設の部屋を退去して
フランクフルトに向かいます。
4月頭にはまだ芽吹いていなかった木々もここまで黄色くなりました。

小鳥やねずみ達が訪れてくれた庭。

帰国便に乗るのは明後日。
これまで何度も泊まっていながら、全く観光しなかったフランクフルトを歩きます。

小雨が降っていましたが大丈夫。

旧警察署。

 近代的な高層ビルと史跡が隣り合う街です。

こんな風に。

聖アントニウス教会。




 ここから公園の中を歩きます。






雨雲の中に消えるビルの先端。

明日はボンまで行ってみる予定です。

2019年9月16日月曜日

博物館巡り

イタリアの旅はボローニャに始まりました。
前回はフランクフルトから着いたその日は豪雨、
翌日午前中に駅前からマッジョーレ広場を回って移動、
帰りのフライトはヴェネツィアからでした。

そして今回の旅はボローニャに終わります。
ウルビーノからバスと列車を乗り継ぎ、午後2時過ぎに着きました。
博物館が閉まる6時半までに行けそうな博物館を探します。


まずはボローニャ大学植物園。


緑色のとかげがたくさんいました。

茄子。

さっくり見終わってしまったので、6時半の閉館までに2箇所の博物館を回るべく
いろいろ前科のあるGoogleマップに道案内を頼みました。

……ここどこ?
最短距離を歩いていたら、世界最古の大学構内を通っていました。


1枚目の地図の、名前のないポイントが
Museo Davia Bargellini。
もとは元老院議員の家系、Bargellini家の屋敷で、
収蔵品は主に当家で使っていた古い調度品や収集した美術品。
貴族のお屋敷にお邪魔しているみたおです。

いろいろ撮りましたがドールハウスだけご紹介。
おじゃましまーす。

台所用品は楽しい。

こういうチェストの人間サイズもいろいろありました。

魅惑のベッドルーム。

ベビーベッドもあります。

続いて
Museo internazionale e biblioteca della musica。
音楽博物館と訳されてます。

階段ホール。


ヴェルディのオペラ『ナブッコ』の合唱曲、
「行け、我が魂よ、黄金の翼に乗って」の楽譜。

変わった形の弦楽器。台座がゆっくり回転していて裏面も見られます。

ハープに鍵盤がついてハープシコード?

結局3箇所を見終わってもまだ5時過ぎでした。
夕飯を食べに繁華街へ向かう途中にロッシーニの家。

イタリア最後の晩餐はラグーソースのタリアテッレでした。
どの街で何を食べても美味しかったなあ。