2019年7月7日日曜日

海の女王の館

7月5日続きです。
ちょっと今は書く気力がないのですが、思いがけない苦労の末に
ヴェネツィア共和国元首官邸、パラッツォ・ドゥカーレに入場しました。

中庭。

元首が戴冠した「巨人の階段」。

「黄金の階段」。

元首官邸の中でも広い「大評議会の間」。


壁面の一番上には、歴代元首の肖像画が、二人ずつ業績とともに飾られているのですが…

こちらの黒く塗りつぶされた箇所。
共和制を配し、世襲君主になろうと陰謀を巡らせた科で斬首に処せられた
マリーノ・ファリエルの場所です。
共和国の屋台骨を揺るがし、社会に衝撃を与えた
このような陰謀の再発を未然に防ぐべく創設された諜報機関、
それが…(後で出てきます)

「開票の間」。

「閣議の間」。

天井画の間に刻まれたヴェネツィア共和国のモットー。

閣議の間の控え室の天井画。右下の人物の衣装は元首ですね。
こうした、元首やヴェネツィアを擬人化した人物像が
神々や聖人の祝福を受ける場面は多数描かれています。

「元老院の間」の時計。


「四扉の間」の天井のレリーフの細かさ。

この扉は…?

かの「十人委員会」への入り口でした。

マリーノ・ファリエルの反逆を経て創設された、諜報・公安機関に始まり
後には共和政体の弱点である意思決定の遅さをカバーする即断・即決力で
あらゆる重要機密に関わる事柄の最高決定機関として君臨し、
かのマキアヴェッリに絶賛された、ヴェネツィア共和国の脳髄・・・


そしてこちらが武器庫。
ショートソードだそうです。

こちらはレイピア。

適当に撮っていたらどこの部屋だかわからなくなってしまった写真。

中枢部が終わり、牢獄ツアーです。
「嘆きの牢獄」からの眺め。

この牢獄エリアが、もういい!って言いたくなるくらい長かったです。
もう帰りたい。出口はどこ。

「お疲れ!」とばかりに出迎えてくれるイケオジ元老院議員の皆様。

まだまだ大量に撮りまくったのですがこの辺でやめにしときます。
画像検索すれば上手な写真がいっぱいでてきますよきっと。

たっぷり見て回ったところで6時近くになりました。
夜のコンサートまでに一度ホテルに帰って休憩するどころではなく、
館内のカフェで一服することにしました。

さすがイタリア、公立博物館のミュージアムカフェですら本格派。
しっかり生ハム&メロンなど頂いて体力回復しました。

こちらが聖ヴィダル教会。
ヴェネツィア室内合奏団によるヴィヴァルディコンサートです。
曲目はほとんどが協奏曲で、お一人ずつ交代でソリストを受け持ちます。
特にチェロのDavide Amadio氏が、エネルギッシュというかドラマチックというか
曲の世界に浸りきったパフォーマンスを魅せてくれました。

そういうキャラクターの方らしく、アンコールでは顔芸まで。
(チェロが休みの時はあからさまに退屈そうな顔、「出番だ!」とばかりにやる気顔)

珍しく、パンフレットに日本語解説があると思ったら
日本にも度々公演にいらしているそうです。
2019年には10月1〜6日に、関東を中心に6公演予定。
ちょうどこちらの帰国直後ですね。行ってみようかな。

チケット購入はこちら。
www.interpretiveneziani.com/japan

終わって夜10時近く。
サマータイムの欧州もすっかり夜の顔になる時刻です。


リアルト橋周辺と、スカルツィ橋からの眺めでした。

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